椅子を1脚お預かりしました。一見どこも傷んでないようですが、よく見ると。。。
本体フレームと背の部分が分解寸前です。なんとか直そうとされた痕跡も見られました。
肝心な木ダボも折れており、ビスで強度を保とうとされたのでしょう。分解してみると、こんな状態でした。
接合部分を新たにつくることにしました。
そこで、まず接着面をきれいにするために、一度削り落として、笠木の形状に合わせて形成し直します。
[雇いほぞ接ぎ]という、どちらにもほぞ穴のある2つの部材を接ぐ接合法を用いました。
本体接合部分と笠木の両方にほぞ穴を開け、木ダボを入れます。
再度組み直し、クランプでしっかり押さえます。
そして再びきれいに組みあがりました。
きれいな姿になって持ち主さんの元に帰られたことでしょう。またこの椅子と共に良い時間をお過ごしください。
□椅子の背の修理
■税込18,000円