お店を開いてからもうすぐ3年になります。
本当だったらもう4年が経っている予定でした。
2015年3月、店主脱サラして家族で開業の準備をはじめました。その年の夏、私の体に乳がんが見つかり、手術から抗がん剤治療、放射線治療におよそ9ヶ月を費やしました。薬や治療の副作用で、開店準備がずいぶん遅れてしまいました。
その間、店主は一人でコツコツと準備を進め、副作用で床に伏す私の代わりに家のこともこなし、不安な中で1年を過ごしました。
開業までも開業してからも、本当にいろんなことがありました。振り返るといつも涙がでます。
暮らしのある自宅の階下が店主の作業場という生活にも慣れました。
毎日店主のつくる音を聴きながら家のことをして、毎食一緒にご飯を食べる−。
大変なことはたくさんあるけれど、大切なことをたくさん取り戻した気がしています。
以前、鳥かごをご注文いただいた岐阜県のお客さまに、店主のつくるものは本当に綺麗で、店主がまだ学生の頃に課題でつくった家具を私は大枚をはたいて買おうかと本気で悩んだというお話をしたら、
『奥様がご主人の仕事に惚れ込んでみえると言うのは、最高に素敵です。これこそ、深い深い愛情だと感動してます。
ホントに素敵で、なんだか心がじ~んと熱くなる思いです。 そんな人生を送れるなんて、とても幸せですね。』
とお返事をいただきました。確かに!幸せな人生を送らせてもらっています。(恥ずかしくてなかなか店主には伝えられませんが。。。)
もう見慣れてきた場所ではあるのですが、店主が留守の間に作業場に忍び込んで盗み撮りをするのが好きです。
去年の暮れにつくったしめ縄の残りの材料でみご箒をつくって店主にプレゼントしました。ちゃんと作業台横にかけてくれていました。
もうすぐお昼。店主が作業場から2階の自宅に上がってきます。
今日のお昼は、息子が釣った豆アジでつくった南蛮漬けと黒豆の甘煮をいただきます。息子も学校で同じものをもうすぐ食べるはず。お腹がグーグーなっています。