酉のしめかざりづくり2023

年々、時が過ぎる早さがどんどんどんどん加速しています!

今年も、師走のしめかざりづくりのご案内です。

 

 

いろいろなことがどんどん目まぐるしく変わっていきますが、この時期の私の役目は毎年変わりません。

秋の稲刈りの頃に、市内の田圃へ稲わらをいただきに出かけます。

稲わらが湿っていたら、ゴザの上に広げて数日乾かします。

屋根の下に藁の束を吊るして保管します。

ハカマや稈心(みご)を取り除いて、細工用に藁の準備をします。

 

それまで藁細工などしたこともなかった私が、4年前のこの時期に思い立ってやってみたしめかざりづくり。

藁仕事とこれだけ長いお付き合いになるなんて、思ってもいませんでした。

 

今年も例年と同じく、酉のしめかざりのワークショップを開きます!

しめかざりの形には、それぞれ意味があります。

ここ山口市内だけでも、鶴、鳩、蘇民将来など、さまざまな種類のしめかざりがお正月の家々のお玄関を彩っています。

『酉』という漢字には、「発酵」や「生命の復活」という意味があるそうです。

穀物が実る頃に先祖の霊が渡り鳥(酉)となり、故郷に帰って穀物を甕に詰め、“醸す”ことによって新しい命が生まれると、古代の世界では信じられていました。

太陽信仰とも結びついている神聖な鶏のかたちの、とても愛らしいしめかざりで、歳神様をお迎えしませんか。

 

酉のしめかざりづくり2023

 

□日時:12月16日[土]・17日[日] 10:00-14:30(予定)
□場所:森重生活用品店
□お代:3,500円(材料費・受講料を含みます)
□持ち物:はさみ・タオル(汚れても良いもの)・作業中のどを潤す飲み物・おむすび
□定員:5名様程度 ※申し込み先着順とさせていただきます。

□お代につきまして:現金のほか、ご自分で育てられた野菜や自然をいただいて手作りされたものでのお支払いも歓迎いたします!コトコト交換、モノコト交換で、豊かな交流しませんか?

お昼には、裏山で獲れたお猪さまのお汁を拵えて振舞う予定です。おむすび持参でいらしてくださいませ。

お申し込みをお待ちしております!どしどし!

12月12日[火]・13日[水]、宇部市の小野地区へ、酉のしめかざりづくり出張ワークショップへ出かけます!

詳細はおたずねくださいませ。お申込をお待ちして居ります!

今年もいろいろな表情の酉ができました。

 

 

同じ材料を使って、同じ工程を経ても、できあがるものはみな違う形に様々な表情。

材料の稲藁は、1本1本、色・形・しなやかさが全て異なります。

同じ工程でも、つくる手がちがえばできあがるものも全てちがいます。

 

 

大量生産のものに慣れてしまった私たちの感覚と、まっとうなものづくりでできあがるものたちの様子との間には、大きな隔たりがあるように思います。

暮らしの中の、暮らしに根ざしたものづくりは、作り方にも仕上がりにも個性が目一杯あらわれ、それはそれは豊かな多様性をたたえたものです。

今年は、赤田神社、市内の食堂lifeさん、小野地区の恵さん宅、もりのこえんさん、山口ふるさと伝承総合センターでのワークショップにも出かけました。

お声掛けいただき、本当にありがとうございます。

 

昨年に引き続き、しめかざりの販売もさせていただきました。

できる限り、いろんな地方の表情豊かなしめかざりを作って、どれも一点ものとしてお譲りしております。

 

 

しめかざりを作り始めて4年目。

作り方はもちろんのこと、その地域性や形に込められた意味など、毎回多くの学びがあります。

 

 

美しさは暮らしの中にある−

 

 

暮らしに真面目に取り組んでいると、その言葉の深さと真実味に気がつきます。

いろいろをお金で買ってしまえば、いろいろしなくても暮らしは成り立ちます。

手間をかけていろいろを自分の手で作り出すと、とても大きな気づきがあります。

 

 技が身について賢くなります。

 お恵みのありがたさにしみじみします。

 でき上がったもを大切にしようという想いが生まれます。

 ものづくりをするあの人を尊敬するようになります。

 

 

たかが暮らし、されど暮らし。

暮らしの中に全てがあると考えています。

 

 

暮らしについて考えるきっかけを、2024年もお届けしたいと思っています。

ご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました。

 

 

今年も、手仕事の場に興味を持って足を運んでくださる方々にお会いできるのを、心から楽しみにしております!

ありがとうございました!