想定外

  

息子の春休みが終わり、新学期が始まりました。長期のお休みは私も一緒になって全力で遊んでしまうため、お休み後半からお休み明けはいつも母の私の方が消耗しています。

やっと普段のリズムや体力が取り戻せてきたなぁ…と思っても、やっぱり相変わらず毎日あっという間です。

 

夏の畑の準備に山菜の下処理や保存、中晩柑のピールづくり、よもぎの収穫と乾燥…そろそろドクダミやスギナも出てきてる!

竹細工も上手くなるためにもっと修練が必要だし、春夏のお洋服もつくりたい!いや、その前に息子に作ると約束をしているブックカバーが先か!

…といった具合です。

 

が、その合間に、「母さん、雨合羽忘れたから迎えに来てー。」「学校行く途中に自転車でこけたから帰ってきたー。」と、想定外に息子に時間を取られることが往々にしてあります。

最近読んだ本の中に、『結局のところ、子育てとは、その子のためにどれだけ自分の時間を使ったかだ』というような言葉があり、読んだときは「そうかなぁ?」と思ったのですが。いや、あながち否定はできないなと考え直しました。

子育てと、家族の食卓と、私のしたいこと。全てカンペキにこなすなんて神業は到底できませんが、想定外に柔軟に対応しながら、それでも自分の技を磨く時間は少しでも持ち続けたいと思っています。

先日迎えた46歳のお誕生日に、息子が苺のショートケーキをつくってくれました。

幼稚園の頃に、左利き用の包丁を与えて、時々一緒に台所に立ってきました。

私自身、母からお料理を教えてもらう前に、母がおそらにいってしまったので、「お母さんのつくってたあれ、つくり方を教えてもらいたかったなぁ。」と思うことが今でもあります。私は息子に伝えておこうと、母と同じ病気になってからより強く思うようになりました。

中学3年生になった息子は、今ではほとんどなんでもつくれるようになりました。先日は、鰹をさばいて藁を燃やしてタタキをつくったり、畑で摘んできたタンポポのお花やセリを天ぷらにしたり。手抜きを知らないので、息子がお台所に立つ日は、いつもごちそうです。

 

初めてのデコレーションとは思えない見事な出来栄え!しっかりと甘いケーキに、「母さんの好みの甘さ控えめじゃなかったね。」と息子がポツリ。

甘さしっかりのケーキはごちそう感いっぱいで、とっても美味しかった。

去年の今頃は、一度始まった学校が再びお休みになり、手探りで日々を過ごしていました。今月予定されていた息子の修学旅行は残念ながら中止になり、この先もどうなるか分かり得ませんが、いつでも柔軟に大らかで居たいといつも想っています。

 

 

春が来て、陽が高くなり、我が家の小さい家族たちの居場所も、冬とは変わってきました。

私も冬眠から身体が目覚めました。畑に出て、いろいろな作物の種を蒔くのが楽しみです!